硝子体は、水晶体(眼のレンズ)の後方から網膜に達するまでの眼球の大部分を占めている、透明なゼリー状の組織です。硝子体が様々な原因で網膜を引っ張ったり、出血などにより濁ったりすることで眼の障害を引き起こします。
黄斑上膜 (黄斑前膜) |
加齢に伴って、網膜前膜が形成され、それが網膜を引っ張り、視界が歪む病気です。徐々に視力が低下していきます。 |
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糖尿病網膜症 |
糖尿病の合併症の一つで、進行すると硝子体出血や網膜剥離が起こり、視力が低下します。 |
網膜剥離 |
加齢や網膜裂孔、糖尿病網膜症の進行などにより、網膜に穴ができ、そこから眼の中の水が網膜の裏に回り込んで網膜が剥がれる病気です。 これにより視野と視力に障害が生じ、早期の手術が必要です。 |
黄斑円孔 |
硝子体の加齢に伴う変化で、眼底の黄斑部を強く牽引して網膜に穴ができる病気です。 黄斑円孔になると視野がぼやけ、視力が低下します。現在は硝子体手術の進歩により、円孔がほとんど閉鎖されることがあります。 |
硝子体出血 |
硝子体に出血した状態で視力低下を起こします。 外傷や糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜剥離、加齢黄斑変性などが原因となります。 |
白目の部分に3か所小さな穴を開け、細い器具を挿入して眼内の出血や濁りを取り除く手術が硝子体手術です。これにより、硝子体および網膜の疾患を治療し、網膜の機能を回復させます。
白内障手術に比べて、高度な技術と豊富な経験が必要となるため、行っている施設は多くはありません。
当院では十分な経験と大学病院や総合病院に並ぶ充実した医療設備を整え、安全な日帰り極小切開硝子体手術を行います。
近年の網膜硝子体手術の技術の進歩は目覚しく、手術時間も多くは40分程度とより患者さまにとって負担が少なくなりました。
そして単に治すだけではなく、これまでの数多くの経験と技術で、術後に少しでも良い視力に回復するよう最善を尽くします。
<手術日の約2週間前>
手術日の2週間前ごろには一度ご来院頂き、以下のようなご説明や検査を行います。
可能なかぎり、ご家族の方と一緒にお越しください。
・手術に関するご説明
(手術前後の流れ、手術方法、リスク、手術後の注意点や見え方について、等)
・術前検査
(手術が問題なく行えるかどうかの検査、眼内レンズの種類や度数を決めるための検査、採血等)
・術前診察
<手術日当日>
手術当日には、手術予定時間の1~1.5時間前ごろにご来院いただきます。
・手術同意書
・日頃頓用されているお薬
(持病をお持ちの方)
・手術当日は、軽い食事をして来院してください
・日頃飲んでいる薬は、手術当日もいつも通り飲んで来られてください
・局所麻酔で行います。麻酔は眼の周りに行い、手術中はほとんど痛みを感じることはありません。
・症例により異なりますが、多くは40分~60分程度です。
・極小切開25Gシステムの硝子体手術を施行しております。
・傷口が非常に小さいため、ほとんど縫合することなく、患者さんへの負担が少なく、合併症も少なくなっております。
◎ 術後の注意点
・術後はご自宅で安静にお過ごし下さい。
・手術当日の洗顔、洗髪、入浴、運動(仕事)はできません。
・眼帯は翌日の診察時にスタッフが外しますので、ご自身で外さないようお願いします。
・手術当日と翌日は、ご本人の運転によるご来院はお控え下さい。
術後は、手術日の翌日、翌々日、1週間後、2週間後、4週間後、2か月後、3か月後といった頻度で術後の経過観察をしていきます。
※手術直後は、目がゴロゴロする、涙が出る、充血するなどの症状が出ることがありますが、これらの症状は1週間程度で次第に治まります。
※洗顔・洗髪は医師の許可がでるまで(約1週間)は控えてください。
※術後しばらくは感染を注意する必要があるので、手術後1週間はメオガード(術後専用の保護メガネ)を終日装着して頂きます。
※術後3ヶ月間は、手術で起きた炎症を抑え、感染を防ぐために点眼薬を処方していきます。
※術後1ヶ月ほどで目の状態が落ち着いてくれば、必要に応じてメガネ処方を行います。
初診・手術のお問い合わせ
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